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News from T.C.M.

2017年7月号 「肋間神経痛の鍼灸治療」


なんらかの原因によって、肋骨に沿って走っている肋間神経に、突発的にチクチクと突き刺すような激しい痛みが現れることを肋間神経痛と言います。人体は背中から胸の前面に向かって12本の肋骨が伸びています。肋間神経は、12個の胸椎、その脊髄から左右12対の肋骨に沿って延びている神経です。症状が出るときは、左右同時ではなく、左右のどちらかの神経に出ることが多いです。

●肋間神経痛の原因

(1)絞扼(こうやく)神経痛

肋骨の間を走る肋間神経が骨や筋肉の間にはさまれて、刺激されることによって痛
みを生じます。

(2)帯状疱疹(たいじょうほうしん)

帯状疱疹ウイルスが原因で、肋骨に沿って水泡ができ、痛みを生じることもありますが、2週間ほどで軽減します。しかし、ひどい場合は、後に帯状疱疹の後遺症から、持続性の激痛が起こり、治りにくい場合もあります。

(3)肋骨の骨折によるもの

肋骨の骨折やひびが入ることで肋間神経痛を起こすことがあります。年配の女性の方は骨粗鬆症(こつそしょうしょう)などを合併していると、咳や外から小さな力が加わっても骨折してしまう可能性があるので、注意が必要です。

(4)がん

がんが肋骨や脊椎に転移し、肋間神経痛を起こすこともあります。また、抗がん剤を使用した副作用として肋間神経痛が起こる場合もあります。

(5)その他

ストレスなど、心の病や精神状態によっても肋間神経痛を引き起こすことがあります。

肋間神経痛の治療では、一般的に湿布や、ロキソニン(ロキソプロフェン)錠、ボルタレン錠等の鎮痛剤が処方されます。リリカカプセルという神経性疼痛に効果のある薬も近年使用されるようになりましたが、どのような鎮痛剤も効果が出ず、痛みに悩まれている方は多いのが現状です。

鍼治療は、肋間神経痛などの神経痛等の痛み治療に大変有効で、その効果は科学的にも証明されています。

通常、激しい痛みがある場合、交感神経系は過剰に緊張し、末梢の血管を強く収縮させます。同時に、運動神経系も興奮させますので、筋肉は硬くなり、血管を圧迫して、血行を悪化させます。そうなると、発痛物質などの代謝産物が溜まり、さらに痛みを増強させることになります。

鍼治療は、刺鍼することにより中枢神経内に天然のモルヒネのような物質を放出させ、痛みを抑制し、痛みを伝える神経の興奮をブロックします。さらに筋肉の深さまで鍼で刺激すると、筋緊張を緩め、血行を良くし、痛みの原因となっている発痛物質を流してくれます。鍼治療は、現代医学とは違った角度から診る、もう一つの医学なのです。

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