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News from T.C.M.

2018年2月号 「漢方薬のがん治療」


がん発症のメカニズムについては、まだ完全に解明されていないが、がん細胞というのは、正常細胞が突然異変を引き起こし、発がん物質を発生させた異常な細胞のことです。

一般的に言う「がん」はこの異常な細胞の塊のことです。正常細胞は、体や周囲の状態に応じて、増えたり、増えることをやめたりします。しかし、がん細胞は、体や周囲の状況を無視してどんどん数を増し、大切な組織を圧迫したり壊したり、機能障害を引き起こしてしまうのです。

中国中医研究院が、化学物質を用いて行った胃がんと肺がんの誘発実験によると、補腎効果(腎機能を高める)のある漢方薬『六味地黄丸』を前もって投与したマウスでは、発がん率が著しく低下することが分かりました。西洋医学で、がんの発生と関係が深い1つ原因と考えられている「老化」は、中国医学では腎の影響が強いと考える
ため、腎を補充する補腎薬が、がんの予防に有効であったと考えられています。

また、西洋医学では免疫機能の低下、特にT細胞(がん細胞を破壊してくれる細胞)の減少は、がんの発生率を高めると考えられていますが、中国医学では、この免疫機能を補強するために、補気作用のある漢方薬を使用します。補気とは、気を補充し高めることで、すなわち免疫機能を高める効果があるのです。上海中医薬大学が行った
実験によると、代表的な補気作用のある漢方薬である『四君子湯』が、マウスに植え付けた人の胃がん細胞を殺す作用があることが分かりました。

近年、科学的に漢方薬には、がんに対する免疫機能の向上、予防効果や抗がん作用等の効果があることが解明されてきています。

鍼灸治療は、がん治療の他、がん手術後の痛みや抗がん剤投与に伴う吐き気、眩暈、手足のしびれ、むくみ等の様々な副作用の緩和にも高い効果があります。先端がん臨床現場での鍼灸や漢方薬の併用は、補完代替医療として世界で注目され、既に実践もされているのです。


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