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News from T.C.M.

2017年12月号 「白内障と中国医学」


白内障とは目の水晶体が灰白色や茶褐色に濁り、物がかすんだり、ぼやけて見えたりする症状です。白内障の最も多い原因は、加齢により水晶体の蛋白質が変性して発症する「老人(加齢)性白内障」です。水晶体の混濁は年とともに高まり、高齢になると多くの人に白内障による視力低下がみられます。その他には、先天性、外傷、アトピー性皮膚炎などによっても起こる場合があります。

現代医学では、まずは進行を遅らせるために、蛋白質の変性を抑える点眼薬などを用いますが、進行してしまった場合には外科手術で濁った部分を取り除き、眼内人工レンズを入れる方法が一般的です。

進行性の白内障で、まだ外科手術を必要とされていない初期治療(点眼薬・内服薬)段階の白内障には、現代医学と中国医学(鍼灸治療、漢方薬)と併用することで、相乗効果が期待でき、さらに進行を遅らせる効果をあげることができます。また、白内障の合併疾患として多く現れる加齢性黄斑変性などの眼科疾患にも中国医学は、とても有効です。

 漢方薬治療では、肝、腎、脾の機能を高める薬を選んで用います。よく用いるのが肝、腎の強化のためには「六味地黄丸(ろくみじおうがん)」を基本とした「八味地黄丸(はちみじおうがん)」「牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)」です。また、脾の働きを改善するためには「人参湯(にんじんとう)」「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」などを使います。

鍼灸治療では、目の周囲の経穴(ツボ)に直接刺鍼、刺激することで、眼底や眼球周囲の血流を改善することができます。さらに老人(加齢)性白内障は、肝、腎、脾の機能が衰えることが根本原因と考え、全身の肝、腎、脾に、それぞれ有効な経穴(ツボ)にも刺鍼することで根本的な体質改善をし、進行を抑えるだけでなく、白内障を未病のうちに防ぎ健康を保ちます。

※肝、腎の機能低下は健常者でも年をとるにつれて徐々に進んでいく老化の過程でもあるのです。

人によっては実年齢より異常に早く進んでしまっている状態がよくあります。白内障のみならず何か身体に不調が起ってしまう前に改善しておくことは非常に大切です。

鍼灸治療は、未病に対応しています。ちょっと気にかかるけれど「病院に行くほどではない」などの症状で、お悩みの時は、お気軽に治療院にお問い合わせください。

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