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2004年11月号 子宮筋腫

子宮筋腫は子宮体部にしこり(良性の腫瘍。悪性のものは子宮肉腫といいます)のできる病気です。成人女性の4人に1人の割合で発生すると言われ、30代から現れやすく、40代が大半を占めます。

  • 子宮の外側に出っ張る漿膜下筋腫
  • 子宮の壁の中にできる筋層内筋腫
  • 子宮の内側に突き出す粘膜下筋腫

中医学的には、血流の悪い状態が長年続くとできやすいと考えられ、筋腫の成長は、妊娠後や体力が落ちて血流が悪化すると早まります。筋腫が1個より複数個になると更に早く増殖し、筋腫は大きくなります。

中医学では、イボ、しこり、ポリープ、腫瘍などは「お血」の一症状と診ます。中医学では、主たる原因である「お血」を取り除くために気血を整え、血流を 改善し「お血」消失の治療をします。更に、不正出血があるのか、それによる貧血症状があるのか、痛みはあるのか、頻尿、おりもの、などの随伴症状を分析 し、患者さんの体質に至る部分も同時に診て治療し、根本的な治療をします。

子宮筋腫は悪性の癌への転化の確率はとても低いといわれていますが、絶対ないとは言い切れませんし、子宮筋腫が大きくなるかならないかという事だけにと らわれ、自分で身体を局部的に診るのではなく、子宮筋腫に伴う不快症状(不正出血・月経過多)を改善し身体全体の体調を整えることが、未病を防ぎ、本当の 健康を取り戻す事ができるのです。子宮筋腫というカタチで出された身体の警告には、しっかり耳を傾けましょう。

投稿者:tcm-editor

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