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2004年4月号 リュウマチ・痛みと鍼灸

中医学で言う「痺証」を西洋医学の病名で言うとリウマチ、慢性関節炎、坐 骨神経痛、頸椎症、五十肩、痛風、筋肉痛、神経痛などの、「痛い」という症状のある運動器系疾患のことです。現代医学ではこの「痛み」に対して、未だに鎮 痛剤により痛みを抑える対処がほとんどで、疾患は、どれ一つとして病院へ行けばスッキリ治るというものではありません。中には鎮痛剤さえも効果なしで、た だ「痛み」を我慢せざるを得ない患者さんもいるほどです。鍼治療は、痛みに、とても良く効きます。中国医学では、「痛み」の原因を大きく4つに分けます。 風、寒、湿、熱。このいずれかが(一つとは限りませんが) 身体に侵入し、経絡阻滞(血行が悪くなり経路に滞る)”不通則痛”によって「痛み」を起こすと考えられています。鍼治療でも漢方薬治療でも、鎮痛剤で抑え つけるような治療はしません。上記のように、風、寒、湿、熱の「痛み」の原因を取り除き、”通則不痛”血行、ホルモン、リンパや神経の流れを正常に戻し 「痛み」を根本的に治すのです。例えば、湿が原因で起こる「痛み」について考えてみましょう。腰痛や頸椎症、リウマチなどを煩っている人が、天気の崩れる 前日頃から「痛み」がひどくなったりするので、天気予報士のように明日の天気を言い当てたりする場合があります。これは低気圧が近づき湿度も高くなり、身 体に湿邪が侵入し始めるからです。

「痛み」をとる為の鎮痛剤は、一時のごまかしになっても(副作用まである)決して治療と呼べるものではありません。その日の天気によってシクシク痛み出す、あるいは症状が重くなる前に、鍼灸治療や漢方薬治療で「痛み」の根元を治療しましょう。

投稿者:tcm-editor

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