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2008年1月号 脳卒中後遺症

Q:脳卒中後遺症のリハビリに、鍼灸は有効ですか?

A:大変有効です。中国の病院では鍼灸治療を併用しています。

医学の進歩で脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)の死亡率が下がる一方で、後遺症に悩む患者さんが増えています。最 近になって、日本でもようやく脳卒中後遺症の早期リハビリを重要視し始め、実践する病院も増えてきたところですが、中国では、すでに二十年以上前から、発 症後の早い時期に鍼灸治療を併用し、リハビリを行っています。

脳卒中後遺症脳卒 中に対する中国医学治療の歴史はとても古く、日本での病名「脳卒中」は、中国の古い医学書にある「卒中」が語源です。天津中医薬大学で開発された醒脳開竅 法という脳血管障害、脳卒中後遺症への鍼灸治療法では、発症後の早期に治療を行うと、動かなくなった手の指や、固まって動かなかった肩・肘関節が動くよう になります。

脳卒中で、運動麻痺を起こした手足を、早期に動かさな いと筋肉の萎縮・変性が進行し、麻痺が悪化してしまう恐れがあるので、できる限り早急にリハビリ治療を始め、鍼灸治療を併用することで、さらに回復は早ま ります。麻痺症状が起こってからすでに時間が経ち、筋力の低下が認められる場合には、鍼に低周波電流を通した際に起こる筋肉運動を利用し、麻痺筋の力を強 め、回復させる治療を行います、また、回復のみならず、脳卒中の再発予防に鍼灸治療は高い効果があります。

 

 

 

投稿者:tcm-editor

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