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2010年1月号 慢性中耳炎の鍼治療

慢性中耳炎 耳は、大きく「外耳」「中耳」「内耳」「耳管」によって構成されるが、この「中耳」の部分に炎症を起こし、中耳に液体がたまる病気を中耳炎と呼ぶ。ほとんどの中耳炎は、風邪を引いた時、喉や鼻にあるウイルスや細菌が、耳管を通って中耳に感染して起こる。副鼻腔炎など鼻の粘膜に炎症を起こす病気が誘発原因になることもある。

中耳炎には、主に3つの種類がある。

  • 急性中耳炎:最も一般的な中耳炎で、子供に多い。耳痛や発熱、鼓膜の腫れ、耳漏などの症状が起こる。何度も急性中耳炎を繰り返す「反復性中耳炎」になる場合もある。
  • 滲出性中耳炎:中耳の鼓室に、滲出液といわれる液体がたまる病気。耳痛や発熱などの症状はなく多くの場合、難聴を起こす。軽度のものは1ヵ月ほどで完治する。
  • 慢性中耳炎:急性中耳炎や滲出性中耳炎が治らず慢性化した状態。耳漏や難聴などの症状が起こる。「肉芽(にくげ)」と呼ばれる線維組織や、鼓膜の表面の細胞が増殖した「真珠腫(しんじゅしゅ)」と呼ばれるかたまりができることがある。また、鼓膜に穴が開いて治らない状態(鼓膜穿孔)、鼓膜が中耳の壁にくっついてしまう状態(癒着性中耳炎)になる場合もある。

耳鼻科の治療では、薬物療法の他、鼓膜切開、耳管通気、鼓膜チューブ留置術などの治療法があるが、滲出性中耳炎や、慢性中耳炎はなかなか完治しない場合が多い。
中国医学では、まず根本的に患者の体質を分析し、根本的な病因を考える。

冷え性で血流に障害があるタイプ、高血圧やのぼせなどで頭部が熱っぽいタイプ、むくみやすく水分代謝が悪いタイプなどなどを分析し、遠回りの治療のようでも、まずその根本となる病因を診て治療する。さらに、直接的には、鍼灸治療で耳周囲の経穴(ツボ)を刺激することで、中耳炎を起こしている中耳、さらに耳全体の血流を改善し、消炎効果を高め、免疫機能を増強し、しつこい慢性症状を緩和させる。

投稿者:tcm-editor

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