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2011年2月号 冷え性と不妊治療2

冷え性と不妊治療冷え症=不妊症ではないが、不妊症に悩み来院される方の多くが冷え症体質であることが多い。
冷え性体質では、代謝の低下によって、女性ホルモンのバランスが崩れ、女性特有の病気を引き起こしやすくなる。
女性が妊娠するメカ二ズムは、ホルモンによって制御されており、ホルモンバランスの崩れは、卵巣の機能低下などに直接影響し、不妊の原因となる。
中国医学的には、冷え性は、不妊や生理不順の大きな原因の1つと考えられている。冷え性によって身体全体の血液循環が悪くなると、身体機能が低下し、生殖機能に悪影響を及ぼす。
特に生殖器官のある下半身は、冷えの影響を受けやすい。
子宮や卵巣が冷えると、生理痛、生理不順、子宮内膜症、子宮筋腫、卵巣膿腫などを引き起こしやすく、排卵障害や着床障害を引き起こす可能性もある。不妊症には、まず冷え性を治療することが大切。さらに妊娠後は、赤ちゃんを温かい子宮の中で育てるためには、冷えは禁物。
鍼灸治療は、不妊症のツボに温熱作用を与え、卵巣、子宮など骨盤底内器官の血流を改善し、各機能を向上させ、妊娠しやすい体質にすることができる。

冷え性のタイプ

  1. ホルモンのアンバランス
    思春期、妊娠、出産、更年期などで、ホルモン分泌が乱れ、生理不順、顔面のほてり、汗をかきやすい等の症状とともに冷え性が起こる。
  2. 自律神経失調症
    交感神経、副交感神経が、血管の拡張や収縮を上手く調節できず、手足の末端の血行が悪くなる。
  3. 低血圧症
    心臓が血液を送り出すポンプの力が弱いために、手足の末端まで血液を十分に届けることができない。
  4. 貧血症
    血液が少なく、血液中のヘモグロビンや栄養素も不足し、細胞の熱源になる栄養素を運べなくなる。

投稿者:tcm-editor

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