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2012年1月号 ドライアイの鍼灸治療

ドライアイドライアイに悩んでいる方が増えています。

一晩寝て翌朝には目の疲れが解消していれば単なる目の疲れですが、しかし、一晩寝たくらいでは解消せず、症状が慢性的に現れていると眼精疲労の場合が多いです。その眼精疲労の約60%はドライアイが原因だと言われています。

ドライアイでは次のような症状が現れます。

  • 目が乾く
  • 目が重い
  • 目がゴロゴロする
  • 光がまぶしい
  • 目が痛む
  • 視界がかすむ
  • 視力が低下する

ドライアイになると「目が重い」とか「目がショボショボする」、「目に痛みがある」といった症状を訴えられる方が多いです。

ドライアイは目が乾燥することで起こる病気です。

目の表面は常に涙によって守られています。涙の働きで目の表面にある角膜に酸素や栄養を供給したり、ゴミや老廃物を洗い流したり、細菌などの異物の侵入を防いでいます。

ドライアイは、この大切な涙が不足し、目の表面が乾燥することが原因で数々の不快な症状を引き起こしています。

ドライアイの原因として、涙の量そのものが減って起こる場合と涙の油分が不足し、涙が乾きやすくなっている場合があります。涙の油分は上図のマイボーム腺から分泌されます。何らかの原因でマイボーム腺の働きが低下しドライアイを発症することもあります。

ドライアイ急増の原因

  • まばたきの減少:パソコンや携帯電話などIT機器を凝視するとまばたきの回数が減ります。く
  • 空気の乾燥:空気が乾燥すると目の表面の涙も蒸発しやすくなります。
  • ストレス過多:過剰なストレスも涙の分泌を抑制します。また、ストレスによりマイボーム腺の働きが低下し、涙の油分が少なくなり蒸発しやすくなることもあります。
  • 生活の乱れ:夜は昼間より涙の分泌量が減ります。涙の分泌量が少ない夜に仕事したり、TVやゲームで目を酷使してドライアイを誘発してしまいます。

ドライアイの鍼治療について。
鍼灸治療によって、低下していた涙腺の働きを取り戻し、涙腺の機能が高まり、涙液の量と質を正常な状態に回復させることで、ドライアイの改善ができ、傷付いた角膜を修復します。

ドライアイ患者の一人一人の症状に合わせて、体質にあった治療を行います。よく使うツボ(経穴)としては、太陽、晴明、眼底穴、風池、球後、養老、合谷穴などがあります。

投稿者:tcm-editor

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