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2013年8月号 無資格マッサージ治療の危険性

安全で品質の高い漢方薬今月初旬、産経新聞朝刊に「マッサージ店「けが人」続々」という見出しの記事が掲載された。

登美ヶ丘治療院は、有国家資格の治療師が治療する正式な治療院ですが、現在、無資格者がマッサージを行うところは本当に数多く存在します。早くから、当院ではそのようなマッサージ店で、マッサージを受けることの危険性に警鐘を鳴らしてきましたが、残念ながら、このような事故は増える一方のようです。

国民生活センターによると、平成19年4月~25年7月末、健康維持や疲労回復を目的とした器具を使わない手技での医療類似行為に関して計5752件の相談があった。昨年度は1265件で統計を取り始めてから過去最多だったことが4日、分かった。相談は年々増える傾向にあり、中でも、「マッサージを受けたら骨折した」など、身体被害を訴える相談が増加しているという。体に何らかの症状が出たという相談は、19年度の115件から年々増加。22年度には199件になり、昨年度は257件で過去最多。今年度も7月末時点で57件とほぼ同じペースで推移している。約8割は医療機関を受診したといい、うち3割以上は3週間以上の治療が必要な重傷だったという。症状は骨折だけでなく、背骨を強い力で押されたことによる神経・脊髄損傷や、皮膚障害、関節を無理にひねられたことによる捻挫など。同センターには、「治療費を払ってもらえないか」「慰謝料を請求したい」という相談があるという。

癒やされるはずの場所で、なぜ身体被害が続出しているのか。
同センターの担当者は「国家資格がなくても施術できる医療類似行為がある」と説明する。

医療類似行為の中で、国家試験があるのは、あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう、柔道整復(整骨院)のみ。その他の整体、カイロプラクティック、リラクゼーション、エステなどは資格がなくても開業できる。相談の多くは、こうした無資格施術に関するものだ。きわめて危険な、生命に関わる問題であり、厚生省の厳しい指導はもちろんだが、地方の行政機関も高齢化が進む中、地域社会の問題として医療類似行為の無資格者問題に目を向けもらいたい。

投稿者:tcm-editor

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