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2020年9月号 『脊柱管狭窄症②』

中高年に多い脊柱管狭窄症は、脊柱管(脳から続く神経である脊髄が通るトンネル)の内側が、前からは椎間板・椎体後縁骨棘の突出、後ろからは黄色靭帯の肥厚、横からは椎間関節の棘で脊柱管が狭くなり、脊髄が圧迫され、神経の流れが悪くなり、腰の痛みや脚のしびれなどの症状を起こすものです。 数十メートル、数百メートル歩くと下肢の痛みやしびれで歩けなくなり、少し休憩し、しゃがんでみる、前屈するなどすれば、また歩けるようになる「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」が典型的な症状です。 しかしながら神経ブロック注射、消炎鎮痛剤、血流の改善薬などの対症療法だけでは、なかなか回復せず、手術に至るケースも多く、問題があると言えます。

鍼灸治療では、病院で行われる保存療法の腰部全体への牽引治療と違い、腰部の狭窄を起こしている関節周囲の筋肉に直接刺鍼することで脊柱起立筋などの腰部の筋過緊張を改善させ、腰部椎間板にかかる圧迫やストレスを軽減させる。さらに坐骨神経痛症状が起こっている場合や下肢の無力感、間欠性跛行などの症状がある場合には、坐骨神経叢への刺激で下肢の血流や神経の流れを改善し、両足の症状を軽減させる。  さらに根源的な治療として、以下の2つのタイプに分け、冷え性などの体質改善をすることで、局部的な治療と相乗効果を生み、より高い治療効果が得られる。

「中医学的な脊柱管狭窄症の2つのタイプ分け」

① 寒湿による腰痛

寒湿の停滞により腰部の経絡気血の流れが悪くなると起こる。

腰下肢が冷えて痛み、重だるさを伴う。寒冷や気候の変化により増強。

少し動くと軽減し、静止時間が長いと強ばる。

舌苔白腻、脈沈滑または沈遅。

太陽型:下腿後部に放散痛

少陽型:下腿外側に放散痛

② 腎虚による腰痛(「腰は腎の府」腰は腎の精気が注ぐところ)

全身虚弱症状が著明。慢性的な腰下肢のだるさ・無力感・鈍痛。

疲労で増強、横になると軽減。

脈沈細弱。

*鍼灸治療は、西洋医学とは異なる観点から診て治療する医学です。

投稿者:web_admin

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