no image

2021年03月号『小児難聴と鍼治療』

音の聞こえが悪かったり、音の区別ができないことを難聴と言い、特に子供に起こる難聴は、小児難聴と呼ばれる。

小児期に発見される難聴は主に、

(1)先天性難聴
生まれつき難聴のある子は、新生児1,000人に対して約1人の確率で罹患すると言われる。他の病気に比べて非常に頻度が高く、その半数以上は遺伝子が原因と言われているが、原因不明のものも多い。

(2)周産期の問題による難聴
 妊娠中に、母親がサイトメガロウィルスや風疹ウィルスなどに感染し、胎児にもウィルス感染が起こり、新生児の聴覚等に影響を及ぼし引き起こった難聴。

(3)後天性難聴
生まれた時は正常聴力であったが、生まれてから何らかの原因により難聴を生じる。
ムンプスウィルス感染(おたふく風邪)や細菌性髄膜炎、滲出性中耳炎、内耳毒性のある薬剤使用などによって引き起こされた難聴や突発性難聴が含まれる。

先天性難聴、妊娠中のウイルス感染による難聴、繰り返す滲出性中耳炎による難聴、ムンプス難聴、突発性難聴などに対する病院でのステロイド点滴や鼓膜への注射、血流改善薬、利尿剤、高圧酸素療法、鼓膜切開、鼓膜チューブ留置術などでも治らない小児難聴に対して鍼灸治療は、病院での治療を補完し、相乗効果から難聴治療効果を引き上げることができる唯一の治療法である。

鍼灸治療では、内耳のリンパ水腫(むくみ)を軽減するために耳近くの経穴(ツボ)に刺針し、内耳血管の透過性を良くし、水分代謝を促し、さらに内耳の血流を増加させ聴覚末梢神経の栄養状態を改善して機能を回復する。

※現在のコロナ渦でも西洋医学のみに頼る日本の医療と比べて、西洋医学と中医学(東洋医学)を取り入れてコロナ患者の重症化を抑えている中国での統合医療の効果は、新聞雑誌等に紹介されている。日本の医療の現場でも西洋医学のみの治療に頼らない統合医療の実践が大切。

 

投稿者:web_admin

一覧に戻る